夜明けの光をあつめながら
私は佐々木さんと一緒に、裏口からショッピングモールの中に入って行った。
薄暗い道を歩きながら、目的地であるカフェを目指す。

そのカフェに着くまでの時間、私は佐々木さんと他愛のない話をした。

・・・・まあ『話をした』って言うか、一方的に話す佐々木さんの話を聞くだけなんだけどね。
『七つ下の妹さん』が最近言うこと聞かなくて、すごくお怒りみたい。
妹さんは『すごく怖い人』なんだろう・・。

怖い人は苦手だ。
だって『怒った顔』は、私は嫌いだし。

怒った表情で私を叱るお母さんを見て、私はそう学んだ。

まあでも、『その件』に関しては、全部私が悪いんだけど・・・。
前から『駄菓子屋さんに行くな』って言われたのに、おばあちゃんと内緒でよく駄菓子を買っていたし。

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