極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
「さすが藤倉さんですね」
隣のカウンターで応対を終えた桐谷康太が、感心したように美羽に声を掛けてきた。
桐谷は入社一年目の新入社員。訓練を終えたばかりの頃、彼のOJTを受け持ったのが美羽だった。今日は久しぶりに彼とペアだ。
柔和で中性的な顔立ちをした彼は人当たりが良く、お客様受けも上々である。
「俺だったら、絶対にそのままチェックインを済ませて終わるところですよ」
「自信満々に言わないの」
笑顔のままで軽く諫める。
予約どおりの発券が悪いわけではない。しかし、よりよいサービスで考えれば、さらに踏み込んだ接客が必要だ。
「すみません。今夜、食事でもしながら仕事の話をもっと詳しく聞かせてもらえませんか?」
軽いところが玉にきずである。
「ごめんね。今夜は都合が悪いの」
「それじゃ明日は?」
「明日も」