極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

頭でそう理解しているのに一抹の寂しさを覚えるのはどうしてだろう。

不意に翔の表情がどことなく寂しげなものになる。


「美羽、離婚は取りやめようか」


一瞬、頭の中がかく乱された。言われた言葉が想定とはまったく違うものだったからだ。


「……え?」


翔の瞳が真っすぐに美羽を射る。

(離婚を、やめる?)

どうして突然そんなことを言いだすのか。嘘なのか本気なのかわからない。
彼の真意を探ろうと見つめ返したが、そんなものはどこにも見つけられなかった。


「そんな困ったような顔をするな」


翔がふっと表情を解き、美羽の頭をポンとする。

(……冗談なの? それとも本気?)

反応に困って言葉に詰まったが、直後にピンときた。
< 71 / 283 >

この作品をシェア

pagetop