棗ちゃんはステキな恋がしたい


…………!



「久しぶり」

「……うん」

「ちゃんと飯食ってるか」

「食べてるよ」



心配の仕方がお母さんみたい。



「痩せたんじゃないか」

「んーん」



気まずさより、会えたうれしさが勝る。



「ほんとかよ」

「ひゃ、」



腰に、両手で触れられる。



「ほっせぇな」

「そこウエストだから……ちょっ、くすぐったいよ」



おかしいな。

坂田が静か。飛び出してこない。



きっと、カメラで見てるよね?


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