販売員だって恋します
「宜しければ、現地をご案内しますよ。」
顔を上げた大藤は、末森にそう伝える。
「いいんですか?」

「もちろんです。楠田さんもご一緒に。」
「お願いします……」

二の腕!二の腕撫でるのっ、ダメっ!
もー!!

そうして、にっこり笑って、席に戻った大藤を由佳は脱力して見守った。

すっごく楽しそうに見えたんだけど、あれって作った表情ではないよね。

この後数日、あんな風に楽しそうに由佳をいじり倒すのかと思うと、由佳は何だか背中が寒くなってしまうのだった。

宿泊先だと案内されたのは、可愛らしいコテージだった。

コンドミニアムと聞いていたけれど、実際は現地の大型リゾートの一部に併設されている。

そのリゾートクラブの中には敷地内にゴルフ場や、プール、ビーチクラブと呼ばれるものがあり、存分にビーチリゾートを楽しめるとの事だ。

リゾートの中心には大きなホテルもあるけれど、今回宿泊するのは横に建っているコテージとの事だった。
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