販売員だって恋します
「だから、今回は順番にって、考えた。入籍したいんだよ、僕は。そうしたら、奏と結婚式を挙げるしかないって思って。」
どうやら奏は怒っている訳ではないようだ、と分かった翔馬の顔が安心したようにふわりと緩んだ。
そしてその想いを奏に伝える。
「なんでそうやって私のことばっかり考えて、優先してくれちゃうんですか。」
奏らしいその言葉は微笑ましくて、口調は責めているようなのに、その内容には笑みが零れる。
本当にお似合いの2人だ。
「ホントにそう思ってるから、困った人ですよね。」
その場に響いた低い声は、大藤のものだ。
「いいんですか、奏さん?これ、翔馬さんのワガママですよ?」
奏と早く入籍したい。だから挙式したい。
というのは、確かに成田のワガママなのかもしれない。
まあ、解釈によってはそうかもしれないけれど、やはり奏への愛情なのだろう。
それが海外での結婚式、というのはちょっと規格外だけれど。
久信さんだって口ではそんな事を言っているけど、嬉しそうに準備しているくせに、と由佳はもらい泣きしそうになりながら、こっそり笑う。
どうやら奏は怒っている訳ではないようだ、と分かった翔馬の顔が安心したようにふわりと緩んだ。
そしてその想いを奏に伝える。
「なんでそうやって私のことばっかり考えて、優先してくれちゃうんですか。」
奏らしいその言葉は微笑ましくて、口調は責めているようなのに、その内容には笑みが零れる。
本当にお似合いの2人だ。
「ホントにそう思ってるから、困った人ですよね。」
その場に響いた低い声は、大藤のものだ。
「いいんですか、奏さん?これ、翔馬さんのワガママですよ?」
奏と早く入籍したい。だから挙式したい。
というのは、確かに成田のワガママなのかもしれない。
まあ、解釈によってはそうかもしれないけれど、やはり奏への愛情なのだろう。
それが海外での結婚式、というのはちょっと規格外だけれど。
久信さんだって口ではそんな事を言っているけど、嬉しそうに準備しているくせに、と由佳はもらい泣きしそうになりながら、こっそり笑う。