販売員だって恋します
「違わないでしょう。感じているくせに。この……背中から腰のライン、すごくセクシーですよ」

そんなことを囁かれながら、唇で辿られるのは……。

「細いけどガリガリではないし、女性らしい柔らかさや丸みがあって、私は好きですよ。由佳の身体」

なによりも、と一際低い声。
「感じやすくて、こんなことでもう身体が色づいて、目元が潤んでいるのがたまらない」

「っあ、んん……。」
「声も誘うように甘い声だ。由佳にその声でいやらしいことを言わせてみたい。」

「や、そんなこと、言わないで……」
「ね?大胆かと思うとそんな風に恥じらったりするから」

たまらないですよ。と唇を重ねられる。
ゆるく唇を舌でなぞられて、由佳もそれを受け入れた。
ちゅ、くちゅ……と粘膜の絡まる隠微な音がしん、とした寝室に響いて、その音でもぞくんとする。

柔らかく絡まる舌に、頭が蕩けそうだ。
「気持ち良さそうな顔ですね。」
「はい。気……持ちいい……」

「もっと、気持ちよくなりましょうか……」
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