ただどうしようもなく…
両親は看護学校の近くに部屋を借りて
電車で予備校に通えばと言ったが
私は頑として札幌に住むと
言ってきかなかった。

理由はまたいとこの隼人が
この春に大学へ進学し、
札幌に一人暮らしをしていたからだった。

この頃の私は3つ下の隼人に恋していた。

血が繋がっているから
隼人にこの思いは伝えれないけど…

隼人はこのことを
知ってか知らずか分からないけど、
よく私の部屋に遊びに来ていた。

頭の良い隼人は遊びに来るたびに
私に勉強を教えてくれていた。

「こんな問題も分からなくて
本当に大丈夫なの?」と呆れながらも
隼人は根気良く教えてくれた。


< 2 / 29 >

この作品をシェア

pagetop