私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

しかし、それを率直に口にすると、平然としてはいられないような気がして、私は口をつぐんだ。

涙を見せている場合じゃない。

まずは、韋駄天様の安否と私の身の潔白の証明だ。

それは、後。ざまぁはその後。いや、する気もないけど。申し訳ないけど関わりたくない気持ちの方が強い。



「っつーか、銀ちゃんよー。すき焼きのサイドメニューに何故ドリア?合わねーしょ」

「あ、それ。竜樹が食べたいって言ってたから作った」

翼は食卓にズラリと並んだ料理のひとつを指差して銀太さんに尋ねていた。

答えが返ってくるなり「ぷぷーっ」と、何故か笑う。よく笑うよね。何で笑ったの?

「んまぁー!お上品ね?ドリアだなんて、イケメン生意気クソ坊主!今日もここに来るかどうかわからないしょー!……ひょっとしたら、お気に入りの未亡人のところでハッスルしてるかもだわよー!うわははは!」

「……」

「若いんだからよー!メシより夜伽だろ!」

「……」

聖威は顔を赤らめながらも、げんなりした顔をしている。

銀太さんは「こら。メシ中だぞ」と、ムキにならずに諌めているが。

ひょっとして、その話の内容……食事中の談笑に全く適さない内容では。はっする?って何?
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