私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。


そして、侵入者はこっちにバッと顔を向ける。

目が合ったその瞳に、フードから覗かせた顔に私は驚かされた。



(え、女の子っ……?!)



突然幌馬車内に現れ、意味のわからない熱唱舞台を繰り広げたのは、女の子。

私と齢が変わらないような、少女だった。



「……あ、仔牛だなんて失礼だったな。おんなのこ。娘、だねぇ。メンゴメンゴ」

「……」

「ーー貴様ぁぁっ!この馬車が、罪人護送と知ってのことかぁぁっ!」

熱唱一人舞台に唖然としていた兵士は、ハッと我に返ると、慌てて再び侵入者に剣先を向ける。

だが、侵入者はキラリと光るその剣先を、鼻でフンと笑うのだった。






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