私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

拳をグッと握る。決意の意味も込めて。

親や周りの言いなりになって、言葉のひとつも出なかった今までの私とは違う。



私は。

私に手を差し伸べてくれたこの人たちと、一緒に戦うんだ。

それに、伽藍様をあんな目に合わせたこと、未だ行方が知れない韋駄天様を害したであろうことも許せない。



そんな私を見守る皆んなは、頷いてくれている。

私の決意を受け取ったかのように。



「じゃあ、明日の朝イチで異議申し立ての書類を申請して手続きしてくる」

「んでんで!……その裁判、きっと舞空の婚約者も来るだろ?だろ?赤いドレス着て登場して?……フゥー!」

「聖威、あんまり興奮するな。それになんだよ、ざまあのシナリオってお決まりパターンとかあんのか?鉄板のセリフあんの?」

「まあまあまあまあ!取り敢えず、婚約者のぎゃふん顔見たいぜー!」

一人異様に盛り上がっている聖威は、置いといて。



……こうして、私たちはまた次の段階へと進む。

この人たちとなら、もう何も怖くない。




目指すべきものの下へ、前へ前へ。

光に照らされ、ようやくはっきりと見えた道を、皆んなで進もう。前へ。






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