私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。


異議申し立ての申請は、明日、日が昇ってから竜樹様が全て手続きしてくれることとなった。

本当は、申し立ての当事者である私自身が善見城に赴いて聞き取り調査を受けて手続きしなければならないのだが、善見城は韋駄天様が出入りしている。

そこで、善見城では逆に身の安全を保障できないだの、何かと理由をつけて裁判の当日までこの古民家で過ごせるようにしてくれるという。

いや、申し立てとなれば、架威が逆上して何をしてくるかわからないのは、本当の話だ。

韋駄天様、もとい架威にも監視を付ける手筈をしているよう。



取り敢えず、明日。

ということで、私たちは一旦話し合い終えて、夜の食事を摂ることにした。

献立はもちろん、銀太さんのお手製異世界料理。

本日は鶏肉に味をつけて粉をまぶして油の中に突っ込むという……『揚げる』という斬新な手法の『鶏の唐揚げ』という料理。ザンギとも言うらしい。

そして、これがまた何とも言えない前代未聞の美味しさなのだ。

見た目は茶色くてゴツゴツしているのだが、中の鶏肉はふんわりと瑞々しい。肉汁が噴き出る!

もちろん、竜樹様はうまいうまいと箸が進んでいた。
< 226 / 461 >

この作品をシェア

pagetop