私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。
「で、では星見候補の令嬢も……」
「ああ。神族の女は美味かったよ。何の力の足しにもならなかったけど?」
「な、何てことを……!」
……そして、ここまでの話でわかってしまった。
架威は恐らくこう考えている。
【宿曜】を継いだ者を喰らえば、その力を手にすることが出来る、と……!
だから、架威は【宿曜】の継承者を血眼になって探していたのだ。
この人は『人』としての矜持を捨てている。それだけ狂わされてしまったのだ。
そう理解すると、恐怖で体の震えが止まらない。
しかし、【宿曜】を喰らえば【宿曜】になれる。とは。
そんなうまい話があるのだろうか。
『人喰い』で、簡単に受け継がれるものなのだろうか……?
架威の考察と結論は、あまりにも短絡的に思える。イマイチしっくりしない。
私なりの考察を脳内に展開しそうになるが……今はそんな場合ではなかった。
「……で、満足したか?」
「え?」
架威は私にそう問いかける。
何のことやらと首を傾げてみるが、またまた架威はニヤリと笑うのだった。
「……冥土の土産に、疑問が解消されて満足か?と、聞いているのだ」