私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

私のせいで、立ち去った老師。

文章からしても元気そうで、手紙越しだけど、再会を果たせて安堵する。



竜樹様の話の通り。老師は今、摩睺羅伽王領の王城である【魔波蛇冠宮】に身を寄せているそう。

何でも、現在の摩睺羅伽王の御子が『闇』の神力を持ってお生まれになった。

『闇』神力は、一般的に私たちが使っている『光』の神力とは使い勝手が違う。

しかし現在、この天界には『闇』神力の神術士は不在。その指南をする者もいない。

そこで。摩睺羅伽王の依頼で、『天導師』である老師がその『闇』神力の御子の指南をすることとなったのだ。

老師自身『闇』神力の持ち主ではないが、天導師としての知識を最大限に使い、御子様のお世話に毎日奮闘してるよう。



……そうか。自分にも未知の世界の領域なのに、御子様のために頑張ってるんだ。

老師はやっぱりすごい。



そして、私への謝罪をも綴られていた。



何も言わずに、鳩槃茶兵団を去って済まなかった。ということ。

兵団を去ったのは、決して私のせいではなく、前々から私の父とは戦術や体制についての折り合いが合わず、いつも口論になっていて、あの晩にとうとう喧嘩別れをして、勢いで出て行ってしまったとのことだった。
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