私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

「でんぱ?」

「あー。何て言ったらいいかな……」

銀太さんが言葉に困ってしまった様子なので、深い説明は割愛して構わないと慌てて返す。

「すまん……竜樹なら上手く説明出来るかもしれない」と、苦笑いしていた。

うん。今度竜樹様に聞いてみよう。

竜樹様は、神族の神術士が契約により人間を守護するという守護神『ガーディアン』に従事しているのは有名な話だ。

人間界に出入りすることが許されているから、異世界事情に詳しいのだと思われる。



「時に……聖威が『姫様』というのは、本当のことなのでしょうか?」



先程の会話を耳にして疑問に思ったことを、次々とぶつける。

盗み聞きしたことをすみませんと謝りながら。

だが、銀太さんは「おっ。聞いてた?」と、表情と態度を変えることはないが。



あの会話の内容だと……聖威は月輪界のお姫様なんだろうか?

でも、自己紹介の時は、その防衛軍の実働部隊の副隊長だと言っていたのに。



……だが、その事情はとても衝撃で複雑なもので。

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