まるごと愛させて
和樹と別れて1か月とちょっと経過した。
もう夏本番の7月中旬。
あれからアランとは変わらず今も連絡を取り合い、
時間が合えばお茶したり遊びに行ったりしている。
「唯せんせー!おはよーございます。」
「はい、ミユちゃんおはようございます。」
登園してきた園児たちを迎え入れ、
保護者を見送る。
保育士としての1日がはじまった。
今週もあと2日。乗り切らなきゃ。
だるい体に鞭を打って、
いつもと変わらない唯先生でいる事を務めた。
なんとか今まで踏ん張ったけど、
プールの時間が響いたのかな。
ズキンズキン脈打って激しい頭痛に見舞われる。
「ちょ、唯先生大丈夫??顔色普通じゃないよ?」
同僚の優花先生だ。
そんな側から見ても体調悪く見えるんだ。
やばいかもな〜。
「あー、ちょっと2.3日前から体調が優れなくて。」
「一旦職員室行こうか。絶対発熱してるよ。」
優花先生に手を引かれて、職員室に戻った。
「はい、まず熱ね。」
スッと体温計を渡されて、今まで避けていたんだけどこうなってしまったからには仕方ない。
「はい、すみません。」
脇に挟みながら目を閉じた。
熱あるんだろうな。
数値を見ちゃうと余計にしんどくなる気がして
今まで測ってなかった。
ーーーーピピピピッ
脇から体温計を出して温度を見ると
ハァ。やっぱり。
「どうですか??」
と横から優花先生に覗かれた。
「ちょっと!唯先生今すぐ帰って下さい!」
体温計には38.7°
…だよね。
「ほんとにご迷惑をお掛けしてすみません。」
優花先生に頭をペコっと下げる。
「もっと早く言ってくれたらよかったのに。」
「すみません。園長先生に早退伝えて来ます。」
ーコンコン。
中から返事が聞こえて、
「失礼します。」
と園長室に足を踏み入れた。
「すみません。園長先生。2.3日前から体調が優れなくて今ほど計測したら発熱してしまって」
「あら、大丈夫??」
書類を見ていたのか老眼鏡を少しずらした。
「はい。ただ思ったよりも高くて、「あらあらあら、そうなの?じゃあ立つのもしんどいでしょ?ここに座って。」
そう言って近くのソファに誘導してくれた。
「体調管理を怠ってしまって申し訳ありません。」
「そんな事ないでしょ?どんなに気をつけていても体調悪くなる時くらいあるわよ。お熱はどれくらい?」
「…38.7°でした。」
「そんなに??それだけ高かったら1人で帰せないわね。誰かお迎えに来てくれる人はいないの?」
お迎え…。
生憎、私は上京組だし近くに身内はいない。
「いえ、身内は地方なので1人で大丈夫です。」
「でもねぇ、道中に何かないか心配だわ。親戚とか兄弟とか、、お友達でもいいわ。誰か1人くらいいるでしょう。」
…こんな時に頼れる人なんて、私にはいない。
一緒に上京して来た子達はみんな仕事に就いてるし、
面倒を掛けれる身内も近くても1時間はかかる。
……あ。1人だけ。来てくれそうな人がいる。
今日は仕事休みだって言ってた。
頼るの??また?でもアランしか私にはいない。
「どお?誰かいるかしら。」
「あぁ、はい。ちょっと都合を聞いてみます。」
「そう?よかった。」
園長先生は心底ホッとした顔をした。
「じゃぁ、すみません。早退させて頂きます。」
立ち上がって園長先生に一礼した。
「はい、ゆっくり休んで。あ、明日もよ。勿論。連絡もしなくていいから。」
「ほんとにご迷惑をお掛けします。」
園長室を出て職員室に戻った。
「唯先生、大丈夫?」
「優花先生、すみません。早退させて頂きます。」
「うん。それは全然いいんだけど。そんな高熱で帰れる?」
「あ、園長先生にも誰かにお迎えに来てもらう様に言われました。」
「アテはあるの?」
「はい、なんとか。連絡してみます。」
優花先生が見守る中アランに電話を発信した。
ープルルっ、
「もしもし?」
相変わらずの低音の声。
「アラン、ごめん。今日仕事お休みだったよね?」
「え、うん。そうだよ。どうかした?」
「うん、ちょっと今保育園なんだけどね、熱が出て早退させて貰うんだけど、「えっ!迎えに行くよ!」
電話の向こう側から食い気味にそう言ってくれる。
相変わらずの心配性。
「うん。いい?都合悪くない?」
「大丈夫。すぐ向かうから待ってて。」
「ありがとう。こんなことお願いしてごめんね。」
「ううん、唯に頼って貰えて嬉しい。じゃあ保育園着いたら電話するね。」
アランとの電話を切ると、
「唯先生、今の彼氏〜??」
「うーん。違いますよ。…友達?」
友達?友達になるのか、私とアランは。
あれからアランに返事をする事も、アランに返事を催促される事もない。
「あ、微妙なラインですか?」
「まぁ、そんな感じです。」
「そっかそっか〜!じゃあお迎えくるまでゆっくりしてね。」
フラフラと更衣室に行き、
着替えだけ済ませて、職員室でアランの迎えを待つ。
あ〜、ダメだ。
熱があるってわかってしまうと途端に言うことを
効かなくなる体。
もう夏本番の7月中旬。
あれからアランとは変わらず今も連絡を取り合い、
時間が合えばお茶したり遊びに行ったりしている。
「唯せんせー!おはよーございます。」
「はい、ミユちゃんおはようございます。」
登園してきた園児たちを迎え入れ、
保護者を見送る。
保育士としての1日がはじまった。
今週もあと2日。乗り切らなきゃ。
だるい体に鞭を打って、
いつもと変わらない唯先生でいる事を務めた。
なんとか今まで踏ん張ったけど、
プールの時間が響いたのかな。
ズキンズキン脈打って激しい頭痛に見舞われる。
「ちょ、唯先生大丈夫??顔色普通じゃないよ?」
同僚の優花先生だ。
そんな側から見ても体調悪く見えるんだ。
やばいかもな〜。
「あー、ちょっと2.3日前から体調が優れなくて。」
「一旦職員室行こうか。絶対発熱してるよ。」
優花先生に手を引かれて、職員室に戻った。
「はい、まず熱ね。」
スッと体温計を渡されて、今まで避けていたんだけどこうなってしまったからには仕方ない。
「はい、すみません。」
脇に挟みながら目を閉じた。
熱あるんだろうな。
数値を見ちゃうと余計にしんどくなる気がして
今まで測ってなかった。
ーーーーピピピピッ
脇から体温計を出して温度を見ると
ハァ。やっぱり。
「どうですか??」
と横から優花先生に覗かれた。
「ちょっと!唯先生今すぐ帰って下さい!」
体温計には38.7°
…だよね。
「ほんとにご迷惑をお掛けしてすみません。」
優花先生に頭をペコっと下げる。
「もっと早く言ってくれたらよかったのに。」
「すみません。園長先生に早退伝えて来ます。」
ーコンコン。
中から返事が聞こえて、
「失礼します。」
と園長室に足を踏み入れた。
「すみません。園長先生。2.3日前から体調が優れなくて今ほど計測したら発熱してしまって」
「あら、大丈夫??」
書類を見ていたのか老眼鏡を少しずらした。
「はい。ただ思ったよりも高くて、「あらあらあら、そうなの?じゃあ立つのもしんどいでしょ?ここに座って。」
そう言って近くのソファに誘導してくれた。
「体調管理を怠ってしまって申し訳ありません。」
「そんな事ないでしょ?どんなに気をつけていても体調悪くなる時くらいあるわよ。お熱はどれくらい?」
「…38.7°でした。」
「そんなに??それだけ高かったら1人で帰せないわね。誰かお迎えに来てくれる人はいないの?」
お迎え…。
生憎、私は上京組だし近くに身内はいない。
「いえ、身内は地方なので1人で大丈夫です。」
「でもねぇ、道中に何かないか心配だわ。親戚とか兄弟とか、、お友達でもいいわ。誰か1人くらいいるでしょう。」
…こんな時に頼れる人なんて、私にはいない。
一緒に上京して来た子達はみんな仕事に就いてるし、
面倒を掛けれる身内も近くても1時間はかかる。
……あ。1人だけ。来てくれそうな人がいる。
今日は仕事休みだって言ってた。
頼るの??また?でもアランしか私にはいない。
「どお?誰かいるかしら。」
「あぁ、はい。ちょっと都合を聞いてみます。」
「そう?よかった。」
園長先生は心底ホッとした顔をした。
「じゃぁ、すみません。早退させて頂きます。」
立ち上がって園長先生に一礼した。
「はい、ゆっくり休んで。あ、明日もよ。勿論。連絡もしなくていいから。」
「ほんとにご迷惑をお掛けします。」
園長室を出て職員室に戻った。
「唯先生、大丈夫?」
「優花先生、すみません。早退させて頂きます。」
「うん。それは全然いいんだけど。そんな高熱で帰れる?」
「あ、園長先生にも誰かにお迎えに来てもらう様に言われました。」
「アテはあるの?」
「はい、なんとか。連絡してみます。」
優花先生が見守る中アランに電話を発信した。
ープルルっ、
「もしもし?」
相変わらずの低音の声。
「アラン、ごめん。今日仕事お休みだったよね?」
「え、うん。そうだよ。どうかした?」
「うん、ちょっと今保育園なんだけどね、熱が出て早退させて貰うんだけど、「えっ!迎えに行くよ!」
電話の向こう側から食い気味にそう言ってくれる。
相変わらずの心配性。
「うん。いい?都合悪くない?」
「大丈夫。すぐ向かうから待ってて。」
「ありがとう。こんなことお願いしてごめんね。」
「ううん、唯に頼って貰えて嬉しい。じゃあ保育園着いたら電話するね。」
アランとの電話を切ると、
「唯先生、今の彼氏〜??」
「うーん。違いますよ。…友達?」
友達?友達になるのか、私とアランは。
あれからアランに返事をする事も、アランに返事を催促される事もない。
「あ、微妙なラインですか?」
「まぁ、そんな感じです。」
「そっかそっか〜!じゃあお迎えくるまでゆっくりしてね。」
フラフラと更衣室に行き、
着替えだけ済ませて、職員室でアランの迎えを待つ。
あ〜、ダメだ。
熱があるってわかってしまうと途端に言うことを
効かなくなる体。