年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
クラスのドアのところで私を待ち構えているのは彩(アヤ)。私の親友。
「優菜、見たよー!誰なの、一緒に登校してきた人は?」
「やだ、彩に見られてた?」
「かっこいい人じゃない。紹介してよ」
「彼は一年生の斉藤啓太くんっていうの。昨日初めて喋ったんだけど」
「昨日初めて喋った子と一緒に登校してくるなんてね。ガードの堅い優菜にしては珍しくない?」
「やだな、別にガードは堅くないよ。ただね、斉藤くんってなんか放っておけなくてさ」
「もしかして昨日、告られた?それで、優菜もまんざらじゃないって感じなのね。」
彩は鋭すぎる。
今まで私は何人かに告白されたことがあるけど、すべてお断りしている。中途半端に付き合って、やっぱり好きになれませんでした、なんてことになったら相手の人を傷つけてしまうから。
斉藤くんはお付き合いを断ったのに普通に接してくれるから、今までの人たちとは少し違う。
それに、
『これから俺のこと好きになってもらえるように頑張るから。覚悟しといて』
っていう宣言。これ、私の心に刺さったんだよね。