愛して欲しいなんて言わない!

近づく関係

私がテレビを見ていると
西九条が隣に座ってきた

ぴったりと肩と肩が
触れ合っている

私が横を向くと
西九条が優しく微笑んだ

「セックス、嫌いなら
青山先生としたの辛かった?」

私がぼそっと質問をした

「まあ…気持ちよくないと言ったら
全くのウソになるけど
心は満足しなかった」

「そんな風には見えなかったなあ」

「ちょっとしか見てないくせに」

西九条が鼻で笑った

どうしか
わからなかったけど
私は

私から西九条の手を握っていた

西九条は強く握り返してくれる

温かい手が私の体を包み込んだ

「ごめん」

西九条が私を抱きしめていた

「いいよ、別に
嫌じゃないから」

「本当に?」

「うん」

私と西九条はキスをした

西九条の手がテーブルへと延びる
リモコンを握ると、テレビの電源を落とした

そして私の体をソファに押し倒した

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