愛して欲しいなんて言わない!
午後十時
私は店じまいをした優衣と二階で
テレビを見ながら
話しをしていた

『今から帰るから
三〇分くらいで到着する』

数分前に西九条から
メールがきていた

私はあくびをすると
テーブルに額をつけた

「眠い?」

「う~ん、ちょっとね」

「理菜はすっかり
規則正しい生活が板に
ついたみたいだね」

優衣がにこにこと笑顔で
私を見ている

「今日はいろいろ
考えたから
疲れたよ」

「ま、解決して良かったじゃん」

優衣が私の肩をたたいた

「まだ西九条と青山先生の話が
わからないから
解決してないよ」

眠そうな声で私が話す

「西九条さんなら
社会人としてきちんと
対応しているでしょ?」

「まあ、そうだけど…」

私はその会話を最後に
眠ってしまった



だから
西九条が来てくれたのを
私は知らない
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