幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
技師長、というムラトの言葉に再び広間の中がざわざわとする。
「技師長、というのは……?」
こわごわと誰かがたずねる。ムラトは、そちらに向かって説明した。
「俺達ドワーフは、技術者だ。だから、どんな技術でも一族の中で一番優れた才を持つ者を技師長と呼ぶんだ。人間で言う王族に匹敵する地位だと思えばいい」
ムラトの説明に、リーゼはまたまたぽかんとしてしまう。
(坑道で、野宿してたくせに……!)
てっきり、行くところがないから鉱山に住み着いていたものだと思っていた。
「吸血鬼の古老にして長、オルシウスも証言しよう。リーゼちゃんは――聖女の意志を継ぐ者。僕の証言では不満かい?」
古老――聞くだけで、なんだかすごそうだ。
彼らの言葉に、リーゼは茫然としていた。
エルフの王族、ドワーフの技師長、吸血鬼の古老……てっきり、行き倒れのエルフと、追放されたドワーフと、貧乏吸血鬼だと思っていたのに。
「俺は、そいつらのような名のある存在ではない。だが、ベイティス傭兵団は、リーゼに救われた。リーゼが聖女でも驚かない」
「技師長、というのは……?」
こわごわと誰かがたずねる。ムラトは、そちらに向かって説明した。
「俺達ドワーフは、技術者だ。だから、どんな技術でも一族の中で一番優れた才を持つ者を技師長と呼ぶんだ。人間で言う王族に匹敵する地位だと思えばいい」
ムラトの説明に、リーゼはまたまたぽかんとしてしまう。
(坑道で、野宿してたくせに……!)
てっきり、行くところがないから鉱山に住み着いていたものだと思っていた。
「吸血鬼の古老にして長、オルシウスも証言しよう。リーゼちゃんは――聖女の意志を継ぐ者。僕の証言では不満かい?」
古老――聞くだけで、なんだかすごそうだ。
彼らの言葉に、リーゼは茫然としていた。
エルフの王族、ドワーフの技師長、吸血鬼の古老……てっきり、行き倒れのエルフと、追放されたドワーフと、貧乏吸血鬼だと思っていたのに。
「俺は、そいつらのような名のある存在ではない。だが、ベイティス傭兵団は、リーゼに救われた。リーゼが聖女でも驚かない」