死神は花を狂おしい程愛してる
花楓の身体まで管理している。
でも、どうやって飲まされてるの?
まさか━━━━!!!

その日、いつものように羽山が紅茶を出す。
その紅茶をしばらく見つめる、花楓。
「花楓?飲まないの?
熱い?」
「え?いつものように、ぬるめに淹れてますよ。
花楓様、安心してください」
「蒼士さん、あげる」
蒼士に渡す、花楓。
「俺はいらないよ。花楓の為の紅茶でしょ?」
「避妊薬入りだから?」

「は━━━?」
「え……花楓、様……!?」

誰もが驚いたように、花楓に注目した。
「花楓、知ってたの?」
「どうして、こんなことしたの?」
「俺は、花楓“しか”いらないから」

「蒼士さん、私を解放して?」
「無理だよ」
「私は、蒼士さんを愛せません!」
「だから?」
「………だから、一緒にはいられない」
「愛せなくても、愛し合えるよ。
一緒にいられなくても、傍に置くことはできる。
最初に言ったよな?
花楓を放さないって」
「そんなの、おかしい!
こんなの、夫婦って言わない!」
「おかしいのは、最初から。
夫婦なんで、ただの繋がり。
それに普通なわけないじゃん。
俺達は、特別なんだから」

「お願い!私をここから出して!」

「出れるなら、出てみたら?」
そう言われ、立ち上がろうとする花楓。
すかさず蒼士に手を掴まれ、ソファーに押し倒された。
「ほら、すぐ捕まった……
無理だよ…俺から逃げるなんて……」
服を無理やり、引き裂かれてそのまま抱かれた。
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