誰を?何を?見ているの?

☆☆祖父・勇三


「おじいちゃま。おはようございます。」
「おはよう。彩葉。」
「朝早くから、ごめんなさい。」
「構わんよ。それで?」
「ああ、あのね
佐久間さんとこの薫さんと
結婚します。」
「忠臣のとこの?」
「はい。彼、あれからずっと
謝罪をしてくれて
初めからやり直しをしたの。
実は、お墓にもきたの。」
あのお墓が、私にとって
どれだけのものか
知っているから、おじいちゃまは、
黙っていた。
「おじいちゃま。
それで、結婚に対して
薫さんにお願いしたの。
それで、薫さんは良いと
言ってくれたけど
風間さんは、大丈夫かなと。」
と、言って
内容を話した。

式は、挙げない、新婚旅行もなし。

住まいは、病院の近くにする。

病院は、辞めない。
患者さん優先だけど
薫さんの会社関係の催しは
なるべく出席をする。

「お前は、むちゃを。」
「だって。病院は辞めたくないし。」
「そうだが。わかった。勇三と話す。
だが、本当にあの若造で良いのだな?」
「はい。おじいちゃま、忙しいのに
ごめんなさい。」
と、言って電話を切ってから
病院へ向かう。
あっ、お父さんとママに
知らせてない。
と、思い、ママにLINEをした。
《 結婚するから。また、詳しくは。 》
《 えっ、びっくり。でも、楽しみ 》
と、返って来た。
ママらしいや。

病院につき
とも子にLINEをして
《 お昼、話しあり 》
《 了解 》
の返信みて笑いがでるが
一度引き締めてから診察室へと向かう。

なんとか、お昼にぬけれたから
とも子に簡単に。
結婚を祖父に話した事を報告した。
とも子は、謝る途中を投げ出して
「えっ、ええっ、もう?
   早くない? 大丈夫?」
と、言うが
詳しく話す時間がなくて
でも、夜は両親とも話さないと
いけない。
おじいちゃまも何か言ってくる
かもしれないから。
「遅くなるかもだけど
   電話しても大丈夫?」
「して。絶対してよ。
   気になって、眠れないから。」
と、言われて
「うん。ごめんね。ありがとう。」
と、言って、バタバタ食べてから
診察室へ行き
カルテを片付けてから
病棟へ。
途中に他の小児科の先生や
教授と話してから
師長や主任と申し送りをして
病棟を回る。
< 15 / 85 >

この作品をシェア

pagetop