誰を?何を?見ているの?

☆☆合わなくなる


翌朝、彩葉は起きてないのか
朝食はなかった。
« コンコン »と、ノックして
「彩葉、大丈夫?」
「まだ、だるいからごめん。
何か食べていって。」
「俺の事はいいんだ。
お粥使ったから食べて
薬飲んで。
今日は早く帰る。」
「ありがとう。頂く。
仕事は、きちんとやって大丈夫だよ。」
と、言われて
そうだよな、何の信用もないよな
と、思いながら
「じゃ、いってくるね。」
と、言うと
「いっていらっしゃい。」
と、声はきけたが顔を見ることは
出来なかった。

玄関の閉まる音がして
彩葉は、部屋を出て
トイレや洗面を済ませて
着替えをした。

薫が作ってくれたお粥を食べて
薬を飲む。
あまり風邪とかひかないのだが
この間、自分の部屋に寝たのが
行けなかった。
ブランケットを用意しておこう。

今日は、お休みだから
父親に連絡をすると
「すぐに来なさい。」
と、言われて病院へ。

早く治しておかないと·····

父の病院で診察、点滴をしてもらい
父から
「実家に帰って寝てなさい
夜にまた、診るから。」
と、言われてママに連絡をされた。

ママの耳に入ったらダメだ。
帰ろう·····

実家に帰ると
果物が用意されて
それを食べて薬を飲んで
自分の部屋のベッドに入る。

くれぐれも、おじいちゃまに
連絡しないでね。
と、頼んで。

汗をかいて、ママに拭いて貰い
着替える。
シーツとかも替えてもらう。

気持ち良くなり、また、眠る。
次に目を覚ましたら夕方になっていて
驚いた。
どんだけ寝てた?と。

携帯を見ると
薫からLINEが何件も来ていたから

《 ごめん、父の病院に行き
実家で寝てなさいと言われた。
夜にまた、診るからと。
今夜はこちらに泊まります。
薫は、好きにしたらよいよ。
明日は、こちらから病院に
行きます。 》
と、送ると
《 わかった。帰りたくなったら
連絡して。迎えに行くから。
お義父母さんに、宜しく伝えて。 》
と、来たから·····

いやいや、帰りませんよ。
あなたは、あなたの想い人と
過ごしたら良いよ。
と、思いながら、再び眠って
しまった。

おでこを触る感覚に目を覚ますと
「お父さん。」
「大丈夫か?かなり疲れてるようだが。」
「あ~あ、当直始まったからかな?
でも、大丈夫だよ。スッゴく寝た。」
「ママが夕飯だって。起きれるか?」
「うふふっ、大丈夫。
過保護すぎるから。」
と、ベッドから下りると
ふわりとしたが、父が受け止めて
「バカが。急に立ち上がるからだ。」
と、言われて
「ごめんなさい。」
と、言って二人で部屋を出る。

今日、おじいちゃまは
会食らしくいなかった。

お父さんとママと三人でたべる。

食欲も戻っている。
これなら
「お父さん、明日、大丈夫?」
「ああ、だが、薬は飲むように。」
「はい。子供達にうつしたら大変。」
と、話していると
「でも、彩葉が熱出すなんて
珍しいわね。」
と、ママに言われて
ちょっと夜更かししたら
そのまま、自分の仕事部屋に
寝てしまって。
覚えてないけど
薫がベッドに運んでくれてた。」
「まぁ、大変。
仕事部屋にブランケットを置いて
おきなさい。」
と、言われて
「良かった、ある?」
「あるわよ。」
と、言われて用意してもらう。

食事をして、温かいお風呂に入り
温かくして眠りにつく。
もちろん薬は飲んだ。

家族、親って良いな····
大事にして貰えて·····

私には、私だけの家族は、
できないな。

お父さんやママ、おじいちゃま
以外には·····

お休み·····遥······
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