誰を?何を?見ているの?

☆☆風邪?


頭の痛みと寒さが
段々と酷くなる中
マンションに戻り
気持ちの切り換えに
シャワーを浴び着替えをして
何も入ってない胃の中に水を流し込み
マンションを後にした。

病院について
仕事を初める
今日は、病棟勤務だ。

師長や主任と
前日の引き継ぎをして
立ち上がる時に
ふらついてるなぁっと
思った時には目の前が真っ暗に

そんな私を支えたのは
青山君だったらしい····
後で教えてもらった。

師長が院長へ連絡し
騒いでいた看護師の声で
凪が駆けつけたらしい

目が覚め
回りに眼を動かすと
点滴が見えた。

頭の下には、氷枕

横を見ると
青山君の姿

私は·····横にいるのが
青山君だった事に······
落胆する自分に、
ずいぶん勝手や奴だと
自身の事を思う。

そこへ
「はい、はい。すみません。
目を覚ましましたら
一度、戻ります。」
と、話しながら入って来たのは
薫·····だった。

目を覚ましている私を見て
薫は、目を見開いたが
すぐに困った顔をした

私は、何か言わないといけないのに
声が出ずに涙だけが溢れる。

そんな私を驚きながら見ていた
薫は、私の方へ向かうが
青山君をちらりと見て
立ち止まる。

私と青山君の事を
誤解したまま·····だから·····

私の·····せいだ·····

だが····私も····
このままでは····ダメ····

点滴をしていない手を
そろそろと出し
手を伸ばす

熱のせいか
力が入らない
落ちそうになる手を
薫に向けて·····

薫は、そんな私を見て
困ったような
どうしたらよいか
わからない顔をしたが·····

歩みより
私の手を取る。

力は、ないが私は
その手を離さないように
ギュッと握る。

それでも薫は、青山君と私を見るから
私は、首を横に振りながら
「·····ごめん····ごめんねっ···薫····」
と、言うと
薫が、手を引こうとしたから
「薫じゃないとダメなんだと
わかったの。
ごめんね。嫌な想いさせて。
こんな私だけど許してくれる?
もう、無理····かな····」
と、言うと
「彩葉、本当に俺で良いの?
遥さんに似た、遥さんの弟の紬君でなくて。

ずっと、彩葉が愛していた遥さんの
弟だよ。

俺に····
俺は、彩葉がいつも笑って
幸せでいてくれるなら
自分の気持ちなんか
要らないんだ。」
と、言った。
「私は····私は·····
薫、薫がいい。
遥でも青山君でもない
風間 薫が良いの。
ごめん、何度謝っても
許されないかもしれない
だけど、薫が好き。薫を愛してるの。」
と、伝えると
「彩葉。
二度と離してやれないよ。
もう、遥さんにも
青山君にも、譲らないよ。
良いの?」
と、訊ねる薫に
何度も頷いた。

薫は、私を抱き締めて
おでこにキスをすると
私の手を繋いだまま青山君に
「彩葉が倒れる時に
支えてくれたのでしょう?
ありがとうございました。
彩葉が、これ以上
痛い思いをせずにすみました。」
と、頭を下げた。
< 77 / 85 >

この作品をシェア

pagetop