彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
唇を噛みしめ、顔を歪める私の頬に
温かい手が伸びてきた。
その手の平は、
まるで私の心の傷を癒すかのように
大きくて、優しくて、心地いい温度。
「みくるは、俺が持っていない物、
ちゃんと持ってるんだよ」
「氷牙さんが、持っていない物?」
それって……なんですか?
そう聞き返そうと思った。
でも……
頬に触れていた氷牙さんの手の平が
今度は、私の頭に移動してきて
頭を撫でられながら、
お兄ちゃんみたいに優しい瞳で、微笑まれたから
疑問の言葉を、飲み込んでしまう。