モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。

あれは入学式の日。

まだ学校の右も左もよくわかっていなかったあの日、キョロキョロと校庭を見回しながら校舎に向かって歩いていると、

木陰に人影が見えて。

なんとなく目を凝らして良く見てみると、その影は重なる男女で……。

それで……。

「なるほどね〜、果歩くんが女の子とキスしてるのみて引いたと」

「うん、まぁ」

腕を組んださゆちゃんのセリフに頷く。

「えー?それだけ?!ていうか、引くの?!なんで?!良いじゃん!普通キュンキュンしない?!私も果歩くんとチューしたい!って思わない?!」

「いやいや思わないよ!全然良くない……それに、」

「それに?」

「……いや、なんでもない」

ふたりには流石に言えなかった。

あの瞬間、彼は私に見られていることに気付いて、目が合ったんだ。

それなのに、やめなかった。

まるで見せつけるみたいに。

心なしか笑ってるように見えたし。

とにかく、いやだよ、あんな人。
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