モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
面倒見が良くて、素直じゃなくて。強がり。
剛さんは、娘さんのことをよくそう話していた。
それが美乃里ちゃんのことだって知ったのは、3日前だけど。
だから、美乃里ちゃんは意地でも俺にされたことを剛さんにチクったりなんかできないと思う。
彼女のプライドが許さないだろう。
「そうじゃなくて」
「はぁ?」
泰生のセリフに眉を寄せる。
何がそうじゃないんだ。
「剛さんの娘だって知った以上、傷つけられなくて動けなくなるのは果歩の方じゃん。降参しなくて平気?」
「なにいってんの」
バカじゃね。
俺が降参とか。
「その顔は、図星だねー」
「まじで黙れ」
「面白くなってきた」
「お前が一番性格悪い」
「知ってるーー」