モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。
*
「……ん」
みんなが寝静まった深夜。
テントの中でムクッと体を起こしてスマホの時間を確認すると、
時刻は午前1時を回っていた。
トイレ行きたい……。
私の横に並んでスヤスヤと寝息を立てて寝ている双子を見て、自然と頬が緩む。
昼間はあんなにうるさくて、わがまま言う時は怪物に見えることがあるけど。
やっぱりかわいい。
そして、そんな彼らの隣には、
……水牧くんが寝ている。
本当は、男子組、女子組でテントを分けるはずだったけど、
里柚がどうしても果歩くんと寝たいとうるさくて。
それは柚巳も同じで。
パパが、それなら若者同士わいわいしながら寝たらいいとか言い出すから。
絶対パパ、自分一人でテントをのびのびと使いたかったのもあると思う。
だから、なぜか水牧くんも同じテントに寝ることになって。
でもまぁ、水牧くんはやっぱり子供をあやすのが上手で、
里柚と柚巳があっという間に寝てくれてのはありがたくて。
本人にそんなこと言わないけど。