モテすぎる男子から、めちゃくちゃ一途に溺愛されています。



「……ん」

みんなが寝静まった深夜。

テントの中でムクッと体を起こしてスマホの時間を確認すると、

時刻は午前1時を回っていた。

トイレ行きたい……。

私の横に並んでスヤスヤと寝息を立てて寝ている双子を見て、自然と頬が緩む。

昼間はあんなにうるさくて、わがまま言う時は怪物に見えることがあるけど。

やっぱりかわいい。

そして、そんな彼らの隣には、

……水牧くんが寝ている。

本当は、男子組、女子組でテントを分けるはずだったけど、

里柚がどうしても果歩くんと寝たいとうるさくて。

それは柚巳も同じで。

パパが、それなら若者同士わいわいしながら寝たらいいとか言い出すから。

絶対パパ、自分一人でテントをのびのびと使いたかったのもあると思う。

だから、なぜか水牧くんも同じテントに寝ることになって。

でもまぁ、水牧くんはやっぱり子供をあやすのが上手で、

里柚と柚巳があっという間に寝てくれてのはありがたくて。

本人にそんなこと言わないけど。
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