食堂の白井さんとこじらせ御曹司
ご意見
【豆腐、甘納豆、味噌……白井さん、豆に振り回されてるな】

返信
【あ、本当ですね。豆関連の話題が多いですね。豆関連と言えば、モーニングの小倉も小豆で豆ですね】

 振り回されているつもりはありませんが……。ほかの人から見ればそう見えるのでしょうか?
 さて。全部終わりました。
 掲示板に貼って、番号は……目立つように色のついたペンで書いていきましょう。
 1,2,3,4……。
 書き終わって時計を見ると、残業55分。
 急いで荷物を持って、学生相談室に向かいます。
「あ」
 渡り廊下の入り口に、黒崎さんが立っていました。
 えーっと、もしかして、また菜々さんと逢瀬とか?
 どこかに菜々さんがいるかもしれないと、キョロキョロと当たりを見回す。
「今日は遅かったな」
 へ?
 黒崎さんが私の姿を見つけると、近づいてきました。
「遅かった?」
「前に廊下で会ったのは、もう少し早い時間だっただろう?」
「あ、そうですね」
 今まで残業は30分でしたから。初めての1時間残業かもしれません。とすると、前にあったときよりは30分ほど遅い時間ということになります。
「明日のことなんだが」
 え?
 黒崎さんが明日の学生さんにメイクを教える時間や場所を話始めました。
 あれ?もしかして……。
 私が来ると思って待っていたっていうことでしょうか?
 ……毎日来るわけではないのですが。
 来なかったらどうするつもりだったのでしょう?
 話を聞いて、大学への申し送りの紙を渡して仕事終了です。
 渡り廊下から立ち去るときに、階段を下りてくる菜々さんの姿が見えました。
 ……ああ、私と会ったのは偶然で、菜々さんを待っていたんですね。
 ……これは、いよいよ、二人は付き合っているのでしょうか?
 タイムカードを押して立ち止まる。
 スマホを取り出しラインを開きます。
「今度は菜々さんが和臣さんと行けるといいですね」
 と、送ったメッセージの返信。
 菜々さんの言葉が怖くて朝は着信音を聞かなかったことにして見なかった。
「私があいつと行くことなんて考えられないよ」
 え?
 それは、菜々さんが黒崎さんと付き合っているから?
 だとしたら、どうして?
 なぜ、菜々さんは和臣さんの家に?
 あれ?
 海の底のような店のディナー……。
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