食堂の白井さんとこじらせ御曹司
「なんか、ピスタチオとか枝豆とか、なんでこう、食べるのにちょっとめんどくさいものって酒に合うんだろうなあ」
「あー、確かにそうですね。サクサクと口に入れるものよりも、チマチマと口に入れるほうが合う気がしますね」
 それからまた、食べて飲んで、気が付けば2時間があっという間だった。
 支払いは男性がしてくれました。
「ありがとうございます。ごちそうさまです」
 女性側が頭を下げる。
「いいよ、俺ら働いてるからね。学生さんはお金もないだろうから」
 という言葉に胸の奥が痛む。
 ごめんなさい、私は社会人です……。
 改めて考えると、学生だと思わせて食事をおごってもらうって、ひどい行為じゃないでしょうか……。
「二次会行く?」
 男性の一人の言葉に、初夏ちゃんともう一人……どちらがどちらか分からないけれどがカラオケならというようなことを言っている。
 もしかすると二次会行くと声をかけたのが丸山君なのでしょうか。
「明日も仕事あるから、俺はやめとくわ」
「あの、私も帰ります」
 私も明日も仕事なのでという言葉を飲み込む。
「あー私も、ちょっと、飲みすぎたぁ」
 菜々さんの足元はふらふらしています。
「仕方ないな、送ってくわ」
 ふらふらの菜々さんに、元カレ(仮)が肩を貸す。
 あら、自然な感じです。
 もしかして、元カレではなくて、今カレで、なんでお前が合コン来てるんだ!みたいな鉢合わせだったのでしょうか。
「じゃぁ、また会おう」
 元カレ(仮)さんが、私に向かって手を振ってから、菜々さんと一緒にタクシーに乗り込んでいきました。
 また会おう……か。
 たぶん、またはないと思うのです。



ご意見
【カレーに一味かけたうえで牛乳で辛みを抑える贅沢】
【誰か甘納豆のこと教えてやれよ、白井さん納豆の話はじめちゃったぞ】
【ライバルですね。負けませんよ】
【モーニングって言えば、コメヤ!】

 いつものように忙しい学食。
 チーフが昨日言っていたように、カレーとアイスミルクという組み合わせで注文する人が増えたような気もします。
 あと、カレーに一味をかけていく人の姿もあるようです。
 忙しい合間を縫って、掲示板を見ると、何人かの学生が掲示板を見て会話をしていた。
 そこに、スーツ姿の男性もやってきました。
 学生以外の大学職員や教授も学食を利用するので不思議はありません。
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