結ばれない運命〜愛する人は空の彼方へ〜
第五章 打ち明けられた真実
私はちゃんと断ろうと思いながら、もし誘われたら断る自信がなかった。
彼の一言一言が私の心に残り、忘れる事が出来ない位、彼に惹かれていた。


月曜日彼から電話があった。

「凛、遅くにごめん、明日店に来てくれるかな、カラーやってあげるから」

「わかりました、何時に行けばいいですか」

「二時ごろどう?」

「大丈夫です」

「終わったらメシ食おうよ、何食べたいか考えといて」

えっ、断らないと駄目だよ、凛。

「あのう、ちょっと予定が」

「そうなんだ、何時に店出ればいいのかな」

「六時に待ち合わせしてるので……」

ああ、うそ言っちゃった、約束なんてないのに、でも断る理由は一番いいかも。

「待ち合わせの相手は男性?」

「えっ、そ、そうです」

「彼?」

「そうです」

彼は黙ったまま、何も言わなかった。

「カラー、別の日にしましょうか」

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