どうすれば良いの?
そんな私たちに 花音さんと海斗さんが近づいて来た。

花音
「莉子ちゃん!おめでとう!!」

莉子
「アレ? どうして?……」

海斗
「もちろん。凌から呼ばれたんだよ!
一緒にお祝いして欲しいって!俺たちなんかあっちの奥の席で見つからないように食べてたんだあ〜
莉子ちゃん、凌! おめでとう!」

凌はお店のお客様達にフランス語で何か叫んだ。

すると、みなさんからオ〜〜!!と声が上がる。


「莉子、ココにいる皆さんにシャンパンをご馳走しますって言ったんだよ。 ハハハ!」

海斗
「ヨシ! 乾杯しよう! 凌のプロポーズは動画で撮ったからな!」


「は! オイ! それどうするつもりだよ!」

花音
「もちろん、札幌へ中継したわよ〜!ハハハ!
大河兄ちゃんが、おじさんとおばさんに見せたみたいだよ〜!」


「花音! 海斗! マジでお前ら〜〜!」

海斗
「莉子ちゃんにOKもらえて良かったな!」


「海斗も花音とグルになりやがって〜」

海斗
「ハハハ! まぁまぁ!」

お店のお客様やスタッフみんなにシャンパンを振る舞った凌。

みなさんにお辞儀をして私と凌さんは
ル トレッフルを後にしてアパルトマンへ帰る事にした。

莉子はビックリしたけど、嬉しかった。
凌と腕を組み、松葉杖をついているので指輪を月にかざして見たいが無理だった。

凌さんが気がついて


「莉子? どうした?」

莉子
「月明かりにかざして婚約指輪を眺めてみたいの」

凌は立ち止まり、2人で壁に寄りかかり凌が莉子の左手を持ち上げて月明かりにかざした指輪を2人で眺めた。

莉子
「わぁ、キレイな指輪…… 月明かりでキラキラ
凌さん、本当に宜しくお願いします。」


「こちらこそ、爺さん婆さんになるまで宜しく頼みます。」

またしっかり腕組みをして歩き出した2人。
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