【完結】最高糖度のキミが好き


 私は慌てて彼女の元へ行き声をかける。彼女はゆっくりと顔をあげ、疲れを滲ませた顔で「おはよ」と力なく笑いながら理由を話し始めた。



「昨日……ちゃんとチェックしたのにね、坂道で真木くんの鞄の底が一気に抜けてね、鞄の中身が全部道に散乱して……体操着、泥まみれになったの洗ってたんだけど、鞄完全に駄目で……」



 芽依菜ちゃんの指すほうへ視線を向けると、窓際に真木と書かれた体操着が干されていた。
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