イケメンなアイドル幼なじみと、甘々な同居生活365日。
「七瀬だめだよくるいじめたら」

「くるちゃんは俺のなんだけど。なに抱きしめてんの」

 ……ずっと……こうしてたら、だめなのだろうか?どうして、俺とくるは一緒にいたらだめなのだろうか。コイツがいるから?

「くるちゃんおいで」

「やぁだ!」

 こんな、七瀬……腹黒いヤツが、いるから、くるはそっちに夢中で……俺は、ただの幼なじみで。まるで、ヒロインと主人公と脇役みたいだ。もちろん七瀬は主人公で。

「りーくんりーくんりーくんっ……ななちゃんが狼みたいっ……!」

「もー言い方悪すぎでしょ。あ、でも狼ならななちゃんのこと喰べても……いいよね?」

「な、なに言ってんのおバカ!」

 そう言って俺から離れて、七瀬の背中を叩いたくる。

「つーかまえた」

 ハートマークをつけるようにそう言って、くるを抱き寄せて、額にキスをして。

 あんなこと、とてもじゃないけど俺は、七瀬とくるほどの仲じゃあないからできない。

< 26 / 199 >

この作品をシェア

pagetop