キミだけは推さない、！( º言º)

……？？？


「いいもなにも。ナナセの自由だし」

「……お前」


わたしに是非を問われてもだな。


「これが。俺の初めてだ」


ナナセの顔が、急に近づいてくる。


「……っ、なんの冗談」

「かわすなよ」

「初めて？」

「そうだ。いくら誘われても唇は死守してきた」

「……くちびる、"は"？」

「そこは聞くな」

「なんでわたしなら、いいの？」

「そりゃあ……お前が……」


ナナセが、切なげな表情になる。


どうしたの？


「いちばん手軽だから」

「死ね」

「はっ……おま……蹴るかフツウ」


練習熱心だなんて感心したわたしがバカだった。