キミだけは推さない、!( º言º)


この日が来ること、わかってたけど。


いざ来てしまうと


「……お世話になりました」


本当にあっという間で。


「ずっといればいいのに」

「っ、そんなことできるわけないでしょ」


これからは

これまでのようには

ナナセと、過ごせないわけで……


「俺が大人になるまで。もうちょい待ってて」


――――!


「これやるから」


左手の薬指にはめられた指輪には、ピンク色の宝石が輝いている。


「……やる……って。は?」

「浮気すんなよ」

「しないよ!」

「なくすなよ」

「なくさ……ない」


どうしてキミは、いつも

こうも唐突なんだろうか。


「迎えに行くから。いい子にしてろ」

「……っ、生意気」

「返品不可」

「しないよ。バカ」

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