この恋は狂暴です
後ろから声が ・ ・? 
・・しかもこの声 

「か、かお ・・ る?」 バッと振り向くと、 ―――――――っ!


「ギャッ!」
そこの立っていたのは、やはり薫で! 、っでも頭からはダラダラ血が流れててっ―――――――!

「か、薫ッ!血ッ!血がっ!」
完全にパニくる私に、薫は

「あ――――― ・・ こんなの舐めときゃ治る。」
そう言ってニッコリわらった。

「そ、そんなハズはないでしょーがっ!!」 私は、ハンカチを取り出して薫の額にあて、血を抑えようとした。

がっ?! その瞬間、
「かっ、かおるっ??!!」 薫に抱きしめられてしまったっ!

「さっきの言葉、も一回言って♪乃野。」 と意地悪く薫は囁く。

カ――――――――――――――― ッ!!
そ、そんなっ、あ、あれは、まさか薫がいるとは思わなくてっ!


「っつたく!乃野を見るたび、発情すんのやめてもらえる?薫っち!ウザイ!」

「あ?なんだよっ泉! いいだろべつにっ!」

「はいはい、ジャマっ薫。」 そう言って後ろから入ってきた大ちゃんに、薫とあたしは抱き合ったまま横へ押しやられた。

「大紀っ!」 泉が飛びつく。

「おいおい、自分はいいのかよ?」 薫が皮肉たっぷりに泉に言うと、


「ふん。当たり前でしょ!私はイイのよ!」

女王泉! 降臨っ!


「お前ら二組ともウザイ。」 またまた後ろから声がして、部屋に入ってきたのは和己さん。

そして、その後から、桃 ・ ・ と ・ ・ 後2人。 知らない顔。

「姫、無事だった?」 桃はすかさず私に近寄って、聞いてきた。

「うん、大丈夫だよ。桃こそケガしてない?」

「ああ、全然大丈夫、 ―――― っつ!薫っ!」 すかさず薫が桃の手を持ち上げた。


「えっつ!?」 

持ち上げられた桃の手は、布で巻かれていて、そこから血がかなり滲みだしている。

「も、桃っ!このケガっ!」
「ちっ」 桃は舌うちして薫の事を睨んだ。

「こいつ、乃野が拉致られた時から、そーとーキレてて。テンとあおいを走らせようとしたときに俺も行くって聞かなくってさ、――― 佐井を追い詰めたところで、とうとう爆発しちまったらしい。」

「マジ、止めるの必死だったっすよっ!」 知らない顔の人が言う。
「まだ、手は出すなって薫くんからの指示だったから、ヤバイなと思ったんだけど、桃くん、手ぇつけられなくて。」
もう1人の知らない人も言う。

「ホント、テンとあおいには感謝だよ。 俺たちが到着したときはもう、桃が佐井を半殺し状態にしててさ、テンとあおいが、真木と北地を押さえ込んでいる間に、俺らが着いたからいいようなものの ・・ 俺らが間に合ってなかったら、今頃 桃が真木と北地に半殺しにされてたぜ、まったく!」
薫は顔を歪ませながら言った。

桃は俯いている。

「桃」 私、桃の手にそっと触れ、 「ごめんね。私のせいで。」
ホントごめん・・ もしかしたらもっとヒドイ怪我を負わされてたかもしれない。

「ひ、姫が謝ることなんてないっ!俺が勝手にしたコトだから! その ・・ 悪かったよ、自分を抑えられなくて・・」
そう桃は言って、チラッと知らない顔の二人を見た。

「いいよ~♪桃くん。カタついたし、俺もその気持ちはわかるからさっ♪」
「俺は今度、女紹介してくれれば ・・ 」
ガッツ!!
そう言いかけた人は和己さんに殴られた。

「いって~っ和己さんっ、なにするんすかっ!」
「うっせー!俺は今一人身なんだよっ!女紹介すんのは俺が先!テンは、ず――――――――っと後だっ!なっ桃♪そんなことでよろしくね♪」
とニッコリ微笑む和己さん。

「え――――――――― っズリ――――しっ!和己さん、モテんだから、そん中から選べばいいじゃないっすか――――っ!!」

や、やっぱりね。和己さんがモテないわけないよね~。

私の知らない二人は、さっき桃と一緒に佐井を追っていた、テンとあおいっていう特攻の人みたい。
今、しゃべってた人がテンって言う人 ・・ 盛り頭で一見、ホストっぽい。腕にはメチャクチャ、タトゥー入れてる。
もう1人のあおいって人は、これまた男の人なのに色っぽい顔をしてる。 


絶対、
LALIELは顔基準で選んでる!間違いない!


「お前、わかってないね~、俺を好きだって言ってくるヤツに興味はないの!
わかる?男は狩りをする生き物だってこと! 嫌がる女をモノにしてこそ達成感が得られるっつーか ・ ・」
和己さんが語る。

「それって、恋愛っていえるんすか?」 すかさず突っ込む薫。

「ちっ!いちいち小姑みたいだな薫は。―― ま、、とにかくだなぁ、さしずめ俺の今狙いは乃野ちゃんってトコかな♪落としがいありそ~♪」 和己さんはニンマリ笑って私に手を振った。

「だぁ~か~らぁあ~っ(怒)乃野は俺んのだからっ!!」 薫が和己さんを睨む。

「ホント、和己の悪い癖だよ!乃野に手ぇ出したら私も許さないからねっつ!」 泉も凄む。
その2人の怒りのオーラにさすがの和己さんも
 「じょ、ジョーダンだって! ・・ て事で桃っ、紹介よろしくっ♪」
焦りながらも楽しそうに言った。


はぁ――――――――っもう、ビックリしたぁ。和己さんてば、冗談キツすぎっ(苦笑)



「で、どうだったの?カタつけてきたんでしょーね?」 泉が話を戻した。

「もちろん♪もうこの業界には、顔出しできないよーにしてきた♪佐井に会うコトはもう二度とないだろ~ね♪」
「ん~まず無いね~♪」
大ちゃんと和己さんは楽しそうにそう話す。

「ついでに伯子夜も潰したから、この街も静かになるし~♪」 テンと言う人もそう言って笑った。



―――――― い、一体。何をしたんだろ 
・・ この人たち・・ っ!こ、怖すぎるっ!



「ふう。じゃ、一件落着ってワケね。皆、お疲れっ!」

泉がコーラを注いで皆に渡し、乾杯のポーズをとった。

「おう!!」 皆してその言葉に答える。


やっと ・ ・ 
終わった。 

私がドジったせいで、薫の最初の計画通りって訳には行かなかったけど。
はぁ。
長かったような・・アッと言う間だったような・・
でも、色んな人とつながりが増えて、いっぱい助けてもらって。
私の知らない薫の一面が見られたり、 
え ・・ っと ・・

なんか・・私 ・ ・ ・


「っつ!乃野っ?!」  泉の声が 聞こえる
でも遠い ・・


「乃野っ!!」  ああ・・薫の声も ・・遠い 


パタッ。
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