私に恋を教えてください
分かること
ホテルをチェックアウトした後、2人は車で駆琉の自宅に向かう。

駆琉は車のサイドポケットからサングラスのケースを出して、それをかけてからエンジンをかけた。
いつもと違う横顔に柚葉はドキンとする。

それに助手席だ。
柚葉はいつも車には後部座席にしか乗ったことがない。

前の席は窓が大きくて景色がたくさん見えて、柚葉は初めてドライブを楽しいと思えた。

「車ってすごーく気持ちいいものなんですね」
「ああ、そうだな。柚葉はあまり乗らない?」

「そうですね。お出かけの時は乗りますけど。でも、運転手さんがいらっしゃるし……」
「そうか。じゃあ、こんな風に前に乗ることも少ないだろう?」

その時、ウィィン……と機械の音がして屋根が開く。
サンルーフがあって天井が開く車なのだ。

「駆琉さん! すごいです、空が見えるわ!」
「開放感があって、気持ちいいよな。」

「はい! すっごく、楽しい!」
駆琉が柚葉のためにとしてくれることはどれも嬉しい。

「お車好きなんですか?」
「うん。ドライブは割と好きかな」
「ステキなお車ですものね」
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