私に恋を教えてください
──えーと、飛行機ですよね?

「え……僕、あと2、3日……」
「何言ってるのよ。仕事があるでしょ。観光したいなら、また連れてきてあげるわ」

「でも莉子さん、飛行機は?」
「プライベートジェットよ。寄り道くらいできるのよ。ベッドルームもあるから、相当に快適よ。仕事もできるし」

「急に乗れるんですか?」
侑也が不思議そうに尋ねる。

「ええ。全く問題はないわね。ホストが乗せるといえばゲストがいることは結構あることだから」
「快適そうやなあ……」

「快適よ。プライベートも確保できるしね」
莉子のすごいところは、それを淡々と実行してしているところだ。

けれど、この場のメンバーは莉子の発言にも行動にもだんだん慣れてきていた。

「それに、次は駆琉と柚葉ちゃんの結婚式よね。楽しみにしてるわ」
駆琉はその発言に苦笑する。

「婚約と言っても、結婚を前提にお付き合いしています、と柚葉のご両親にご挨拶しただけだよ」
柚葉が首を傾げる。
「え?じゃあ、お嫁さんにしてくださらないの?」
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