私に恋を教えてください
祖父も未だにラブラブ、というのが適切なくらいこの人を溺愛している。

「会社の上司にお礼の品を送りたいんです。」
「上司にお礼?」

「はい。気持ち、なので。お菓子か何かで。」
じゃあ、地下食に行きましょう、と2人で地下に向かう。

デパートの地下食品売り場は、ジャンルごとで別れているので、何となく、洋菓子を扱うコーナーから歩き始める。

見た目にも、華やかで、可愛らしいお菓子がたくさん並んでいた。

贈り物を探すだけでも、ワクワクしていまい、商品に目移りしていまいそうだ。
柚葉は、祖母である凛に、一緒に来てもらって良かったと思った。

「甘い物は平気なのかしら?」
そう聞かれて、即答する。
「あ、常務は甘い物大好きです。」

しかし、割と一緒にいる事の多い、侑也の好みは分かるけれど、須藤の好みを知らない、という事に、柚葉は気付いた。

「課長は…どうなのかしら…」
ふぅん?と凛は首を傾げる。

「じゃあ、甘い物が大好きな常務には、チョコレート、どうかしら?甘い物がお好きな方なら高級チョコレートは喜ばれると思うのね。」
「あ、確かに、何だか似合う気がします。」
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