【完結】打算まみれの恋


 ぎりぎりと、胸が痛む。最初から分かっていたことのはずだ。予防できなかった私が悪い。疑うべきだったのに、警戒しているべきだったのに完全に見誤ってしまった。

 誰も私なんかと、好き好んで一緒にいようとするわけがないのに。

 この場にいたくない。馬鹿らしい。くだらない。私はやりきれない気持ちで踵を返そうとするけど、場所が良くなかったのか音を立てて机とぶつかった。その音を聞いて咄嗟に二人がこちらを見る。滝永さんはただただ驚き私を見ていた。

「緋奈さん!?」

 机を戻すことすら出来ず鞄を掴むと店の出口にめがけて走っていく。後ろから滝永さんが大きな声を出して私の名前を呼んだ。必死な声色に笑いそうになる。半年以上の時間をかけて準備した計画が水の泡になったのだから当然だろう。

 会いたいはずの姉に会えるまで、もう少しだったのに。残念でした。
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