エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
それなのに……。
ここ最近では、医大の同期であり元彼でもある藤堂から突然連絡があって、逢ってみれば、窪塚との交際をお祝いされちゃったり。
彩には、ことあるごとに、樹先生経由で知り得た窪塚の情報を逐一聞かされてしまったり。
窪塚の独断で、依然、表向きには付き合っていることにされてしまっているし。
これに関しては、前みたくビッチなんて呼ばれないように気遣ってくれているだけなのだろう。
窪塚からすれば、おそらく罪滅ぼし的なものに違いない。
けどそのお陰で、窪塚の気持ちが真剣なものだと思い違いしてしまっているおじさんからも、今みたいにこうして窪塚のことで呼び出されちゃうしで。
もう本当に散々だった。
でも、一番厄介なのは、私がビッチなんて呼ばれたりしないように、表向きにはカレカノであろうとしてくれているくらいには、私のことを大事に想ってくれているのかな。なんていうことを期待してしまっている自分自身だ。