陽だまり笑顔の君に



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翌日



「おーい、裕也。次の講義ないなら飯行こうぜ」


「あぁ。」



同じ大学に通う文学部の
裕也に声をかけ大学を出る。



「俊」



大学の門まで辿り着いたところで
前方から歩いてくる人に名前を呼ばれる。



その人物を視界に捉えた瞬間
再び何とも言えない激しい恐怖が
全身を駆け巡り体を硬直させたーーー。



「……白浜さんなんでここいんの?コイツに何か用?」



そんな俺を庇うかのように
俺の前に立ちはだかると
裕也は鋭い目付きで美波を睨む。



裕也と内倉……
というか高校が一緒で仲良い奴らは
俺の元恋人や過去のこと知ってるから



だから、最初に菜々を好きだと
言ったときもみんな心配そうに
俺を見ていたんだと思う。



「ええ、そうよ。俊……あなたまさか、あの時の女の子彼女じゃないでしょうね?」



"彼女じゃないでしょうね?"



やけに強調された部分の
言葉を頭の中で反芻して
そして何も言えなくなる



YESと答えたら美波は
なんて言うーーー?



そんなのわかってる



「は?なにあんた。どんな面下げて俊のところ来たの?俊は今幸せにやってんだよ、てめーが出る幕じゃねぇ」



「紀田くんには関係ないわよね?だって……夏海は……俊が殺したのよ?幸せになる権利なんて……」



ほらーーーーーやっぱり。



「てめぇ、それ以上言ったら女でも容赦しねえぞ」



美波の胸ぐらを掴んで
裕也が威嚇しても



それを意に返さず彼女は
後ろにいる俺を鋭い目つきで
見据えるとーーーーーー



「絶対に許さないから……」



その後、ニヤリと笑う。
だけどその目は1ミリも
笑ってはいなかったーーーーー。
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