【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
「平気ですよ。手紙を出しますし、お休みの日にはシザーリオ公爵家に帰りますから。それに、キャロル様にお仕えできるのは、お腹が大きくなるまでですから……」

 タリアは、愛おしそうにお腹を撫でた。
 慈愛に満ちた表情に、キャロルはぴんときた。

「タリア、あなたお母さんになるの?」
「はい。今年の冬ごろに」
「おめでとう!」

 嬉しくなってキャロルは、タリアに抱きついた。
 マルヴォーリオがタリアの体調を気にしていたのは、彼女のお腹に新しい命が宿っていたからだったのだ。

「ありがとうございます、キャロル様。お腹に子どもがいてくれるから、寂しさは感じないのです。それに、マルヴォーリオとは離れても寂しくないように、いつも愛情を伝え合っています。人前では言いませんから、キャロル様はご存じないと思いますが……」

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