【コミカライズ】結婚前日に「好き」と言った回数が見えるようになったので、王太子妃にはなりません!
 その言葉を聞いて、キャロルの目が潤んだ。
 ずっとレオンのそばで生きてきたのだから、レオンが幸せになるところをこの目で見たいと、心のどこかで思っていた。

 白馬に乗せられて、後ろから抱きかかえられて王都に戻ったキャロルは、待っていた兄にこっぴどく怒られた。
 山賊に囲まれたと言うとさらに叱られたので、自分の至らなさを詫びる。
 
「申し訳ありませんでした、セバスお兄様。次に王都をたつときは、きちんと護衛も連れて行きますわね」
「問題点はそこじゃないっ! すまない、レオン。妹がだいぶ常識外れで……」
「かまわないよ。そこがキャロルの良いところだからね」

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