今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
「でも昔からそう呼ばれてるし」


強く言い返すことは出来なくて小さい声になる。


周りにこういうタイプの人ってなかなかいない。


あからさまに敵意を向けられるのは苦手だ。


まったく朝から災難だよ。


「ふうん、昔からね」


「……」


「でも、一緒に過ごした期間が長いからって調子に乗らないほうがいいかもよ」


「は?調子に?」


乗ってませんけど。一体全体どうしてこんなに絡んでくるんだろうこの人。


初対面ですよね?


「私の方が絶対、ふさわしいと思うんだけど」


「ふさわしいって何がですか?」


「だから、お兄ちゃんの妹として私の方があなたよりずっとお似合いだと思うの」


「お似合いって……」


兄妹にお似合いも何もないと思うけど……。


まして優劣を争うようなことでもないのに。


「お兄ちゃんと初めて会った時、運命だって思ったの」


「運命……?」
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