今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
女の子は私と歌ちゃんの2人、他は西原くん以外ほとんど話したことがない男子達。


確かに男子が多くてちょっと不安だけど、授業の課題なんだから仕方がない。


兄に、話したら絶対に反対されると思ったから言えなかったんだ。


このグループ課題はそもそも初めは西原くんに誘われたので歌ちゃんも誘って3人でやろうかなって思っていたらなぜか人数が増えちゃって。


きっと西原くんが人気者なので男子達がたくさん集まったんだろうな。


「心配だ、女子が歌ちゃんとチーの二人だけなんて。その男どもはほんとに大丈夫なのか。
やっぱり俺も着いていった方が……」


「ちょっ、何言ってるの。翔くんったら過保護すぎるよ」


さっきから私たちの会話を両親は素知らぬ顔をしながら聞き耳をたてていた。


兄は気が付いてはいないのかもしれないけど、きっと私達の様子が変だと思われていそう。


母はキッチンで料理をしていて父は新聞を読んでいるふりをしているように見えた。
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