今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
「そんなこと、ないよ」


「俺、チーを諦めたくなかった。
けど、両親を悲しませるのは思ってたよりキツくて折れそうになる時もあった」


「うん」


わかるよ、だってあなたは誰よりも家族思いで優しいから。


「でもこれからは罪悪感も半分は私が一緒に背負っていくよ」 


心からの言葉だった。


彼は嬉しそうに目尻を下げる。


「……ありがとう。
俺もこれからはチーにいろんなことを相談するよ」


「ほんとに、そうだよ。約束して」


「うん約束するよ」
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