私が素直になったとき……君の甘過ぎる溺愛が止まらない



 今はゴールデンウィーク中。

 店も通常より忙しい。

 いつもよりバイトの人数はいるのだけど。
 それでも、やっぱり忙しい。

 店長の私も。
 接客スタッフとして駆け回っている。


 今日の営業は終了。

 みんなで片付けをして。
 戸締りも完了。


 そのまま、まっすぐ家に帰った。

 私は実家に住んでいる。

 弟は結婚していて。
 家を出ている。

 なので。
 実家には。
 両親と私、三人暮らし。


 夕飯を食べ終わり。
 自分の部屋でくつろいでいる。


「あっ……」


 そのとき。
 着信音が鳴った。


 相手は。
 大学のときからの友達、木咲(きさき)愛依(あい)


 内容は。
 近いうちに合コンをしようという話が出ているらしい。

 私は。
 合コンはあまり乗り気ではない。

 そのことは愛依も知っている。

 けれど。
 参加するはずの中の一人が参加できなくなってしまい。
 いるだけでいいから私に参加してほしいとのことだった。

 すごく迷った。
 けれど。
 一度くらいなら。
 参加してみてもいいのかな。

 そう思ったから。
 愛依に参加すると伝えた。


< 10 / 61 >

この作品をシェア

pagetop