お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。


「ど、どう、かな」


試着室から出たわたしを見て、彼は少し驚いたような表情をしていた、が。
数秒後には微笑んで。


「お嬢は銀河一可愛いです。とっても似合ってますよ」


その言葉は試着をするたびに毎回言ってくれるから、適当に言っているようにしか思えない。

オフショルはじめて着たんだけど、気づいてる!?


「ほんとに似合ってる?」


一歩前に出て碧との距離を詰める。
じっと見つめると、口を開いた彼。


「本当に似合ってますよ。でも……スカートの丈、短すぎません?肩も出すぎです」


露出している肩に大きな手が触れる。


膝よりかなり上の丈のフレアスカート。
スカートは確かに短いと思うけど、これくらいの短さの人は普通に見かける。

オフショルも夏になれば着てる人をたくさん見かけるんだけど。


「これくらい普通だよ」
「普通じゃないです。スカート短すぎてパンツ見えますよ」


「見せパン履けばいいだけだもん」
「見せパンでも世の男どもに見せるなんてだめです。大切なお嬢のパンツを守るためなら、鷹樹組を総動員させてでも世の汚い男どもから守りますよ」


……パンツを守るため、とかなんかよくわからないことを言い出した。

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